ユニバーサルロボット、
ASPINA(シナノケンシ)の
電動ロボットハンドを、Universal Robots+製品として認証
・UR+グリッパとして日本初の認証製品
ユニバーサルロボット(日本支社代表 山根 剛、東京都港区)は、ASPINA(シナノケンシ株式会社)(本社:長野県上田市、代表取締役社長 金子 元昭、以下ASPINA)が開発・製造する電動3爪ロボットハンドARH305Aを、ユニバーサルロボット製協働ロボット(以下「URロボット」)の周辺機器プラットフォーム「UR+」製品として認証したことを発表します。ARH305Aは、グリッパとして日本初のUR+認証製品となります。
写真:URロボットに搭載されたASPINA製電動3爪ロボットハンド ARH305A
人手不足が進む近年の生産現場において、人が行っている手作業をロボットに代替させる動きは、徐々に進行しています。ASPINA電動3爪ロボットハンドは、手に代わる自動化のために必要な、異型物を柔軟に把持できる機能を実装しています。特に、中小企業の製造現場でこれまで手作業で行うことが多かった作業をはじめ、食品、化粧品、医療、物流分野などで応用が可能になり、工程の自動化に貢献します。
UR+は、URロボットとプラグ&プレイで使える周辺機器のプラットフォームです。ロボットアームの仕様やインターフェースをオープンにし、それらに準拠するエンドエフェクタ、カメラ、センサなどの周辺機器をデベロッパが開発します。ユニバーサルロボットによる検証、認証を経てデベロッパがUR+製品として販売します。UR+製品は、URロボットのティーチングペンダントを通して設定できるため、ユーザーやSIerがロボットのシステムインテグレーションの構築にかかる時間や費用を削減できます。
ASPINA ALビジネスユニット長 中込 真二氏は、次のように述べています。
「『自動化』『省人化』『軽労化』へ向けた活動に多くの企業・業界が取り組んでいますが、現在ロボットが導入されていない分野で解決すべき課題が多いと認識しています。そこで、コア技術であるモーターを活かしてハンドリングの分野で貢献できるのではないかと考え、『あらゆるものを把持』をスローガンに開発を進めています。今後のラインナップにより、食品、化粧品、医薬品などの製造現場や、物流分野などで課題解決を図っていきたいと考えています」
ユニバーサルロボット 日本支社代表 山根 剛は次のように述べています。
「精密モーターの名門であるシナノケンシを、UR+ファミリーにお迎えすることは大きな喜びです。中小製造業でのロボット導入のハードルを下げるべくさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、特に食品、化粧品、医薬品といった3品業界では形やサイズの異なる物体をいかに柔軟に掴めるか、が課題でした。ASPINA(シナノケンシ)の電動3爪ロボットハンドで同業界での導入がさらに加速することでしょう。さらに、日本企業初のUR+グリッパが、今後世界にも展開され、各国における製造業の課題解決に貢献していくことを期待しています」
◆ASPINA 電動ロボットハンド ARH305Aの特長
1.異形物や柔らかいものの把持
ステッピングモータを用いたサーボシステムを持つため、柔・硬に合わせて把持力が調整可能なだけでなく、動作速度や開閉位置等も制御可能です。さらに、φ116mm(標準爪)の大きなストロークを活かして、把持する対象物の形質やサイズに合わせて、最適の動作パターンを選ぶことができます。また、コンパクトな外径のため、ロボット動作の自由度を広げます。
2.中空構造による付加価値提案
ロボットハンドの中央部が中空構造となっているため、カメラによってワークを常に視界にとらえる、ライトによる外部ビジョンシステムのサポート、エアーによる把持力向上や簡易エアブローの役割、センサによる物の有無の判別、QRコードの読み取りなど、ユーザーへの提案に多くの可能性を持っています。
3.モータ・コントローラの一体化と交換可能な爪
モータ・コントローラの一体化によって小型化するだけでなく、3爪を交換できる構造になっています。さまざまなシチュエーションでの使用を可能にするため、爪の交換が容易になっています。