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あなたのもとに協働ロボットが届きます。さて、何を行いますか?協働ロボットのユーザーが急増するにつれ、新しい高度なアプリケーションや新たなユーザー層が生まれています。URのサービスとトレーニングは、技術を熟知するプロフェッショナルからロボットを使ったことのないマシンショップのオーナーまで、あらゆるユーザーのニーズや問い合わせに確実に応えるため常に進化し続けています。ここでは、URのグローバルサービス部門のクリス・ウィルソンとハンネ・ドルテ・ハンセンが、世界最多の協働ロボットの販売実績から得られたデータに基づく洞察力が、生産ラインの稼働時間をの最大化にどのように貢献しているかを語ります。
URのグローバルサービス&カスタマーエクスペリエンス担当VPのクリス・ウィルソンは語ります。「問い合わせにいかに迅速に対応し解決策を提案するか、は極めて重要でありURが掲げる高品質な対応の一環です。ただ製品を提供すればよいのではありません」ウィルソンは、ロボットが客先で導入された後もきちんと稼働していることを確認し、ユーザーの問題解決を助けるのみならず、最善な使用方法の提案を行うためのツールやプロセスを提供する責任者です。グローバルサービス&カスタマーエクスペリエンス部門はデンマークのほかデトロイトと上海にありますが、迅速な対応でユーザーのビジネス成功に貢献すべく、新たなプラットフォームを活用しユーザーとのコミュニケーションの更なる円滑化に努めています。
myUR: より迅速な問題解決を実現
アクティブなロボットユーザーが増加するにつれ、サービスチームはユーザーや代理店が問合せを行うのにより革新的な方法はないか模索していました。その結果2020年にオンラインポータル「myUR」が開設され、ユーザーや代理店が保証対応やサービスをURに依頼したり、技術サポート要請をオンラインで行ったりできるようになりました。自社で所有するURロボットのシリアル番号を登録できるmyURは、コミュニケーションとサポートの新しい役割を担っています。使いやすさとアクセスのしやすさから、myURは単なる案件管理システムにとどまらず、あらゆる関係者がいつでも参加できるフォーラムへと進化しています。
ウィルソンは続けます。「重要なデータに素早くアクセスできるプラットフォームを構築したことで、顧客サービスが向上しました。何か問題が起こると、ユーザーはロボットのログファイルや動画をアップロードしたり、代理店やURの技術サポートに問い合わせをしたりして適切な解決策を見つけることができます。メールや追跡不能な手段でやり取りするのとは異なり、全てのドキュメントが一箇所に保管できるようになりました。多くの情報にすぐにアクセスできるので、どんな問題にも素早く対応し解決することができます」
“myURの開発を開始した当初は、案件管理が主な役割と考えていました。しかし、ユーザーがロボットを彼等自身で登録する機能をとても気に入っていることがわかり、今では問題解決のために技術チームに素早くアクセスできるという当初の目的に加えて、ロボット管理機能も開発しました”
ロボット管理機能を大幅に改善
ハンセンは、多くのユーザーにとってmyURが社内のロボット管理システムとなっていることを強調します。「当初は、案件管理のためにmyURを開発しました。しかし、すぐにユーザーが自社所有のロボットを登録する機能をとても気に入ったことがわかりましたので、何か問題が起こったときに技術チームに素早くアクセスするという初期の目的に加えて、ロボット管理機能も追加しました。ここでは型番やシリアル番号、不具合発生時の状況やその解決法などロボットに関わる全ての情報が一か所に集約され、関係者間でのみ共有されます。大企業でもいまだにエクセルシートで管理しているところが多いことを考えると、URのロボット管理システムは大きな改善です」URの販売代理店もmyURを気に入っています。「URの販売代理店や認定システムインテグレータが、シリアル番号で検索するだけで販売している協働ロボットのすべての情報にアクセスできるこの強力なツールを使用出来ることは重要なことです」
“サービスチームが案件を受信すると、代理店やURのエンジニアに情報が迅速に展開されます。これにより、ユーザーはすばやく解決策を見出すことができるのです”
URロボットユーザーにはmyURへの登録が推奨されています。今ではユーザーからの問い合わせの85%がmyURを介して行われており、約80%が世界のタイムゾーンを問わず4時間以内に回答されています。
「問題解決の速さはかつてない程早く、サービスチームが案件を受信すると代理店やURのエンジニアに情報が迅速に展開されます。これにより、ユーザーはすばやく解決策を見出すことができるのです」とウィルソンは語ります。
“大企業でもいまだにエクセルシートで管理しているところが多いことを考えると、URのロボット管理システムは大きな改善です”
ハンセンは、「myURは、代理店がユーザーに対応するのをURが代替するシステムではなく、案件が登録されることで状況を精査し、すぐに答えられる質問に対応するものです。と強調します。「また、代理店がどのようにユーザーの問題を解決するかをモニターしながらユーザーの声を直接聞く試みでもあります。もしかしたら、ある代理店が見つけた良い解決策を、他のエンドユーザーに応用出来るかもしれません。これはまさにウィン・ウィンになります。」
グローバルなデータ収集結果をローカルに展開
URは昨年、50,000台目の協働ロボットを出荷しました。ハンセンは、「この誰も並ぶことのできない出荷実績を我々はモニターし、ここから学ぶことができるのです」と述べ、URが問い合わせ方法を標準化した理由を説明しました。「世界各国のURの拠点で収集した情報は、同一の方法でデータ化され、同じ品質管理行程に記録されます。これにより、我々は世界的な傾向にいち早く気づくことができ、問題点を早い段階で発見し、解決することができるのです」
URは、ユーザーが最初のロボットをスムーズに導入しアプリケーションを構築できるように、さまざまなニーズを考慮した延長保証パッケージも提供しています。ウィルソンは、述べています。「ロボットを最適な状態で動かしダウンタイムを未然に防ぐべく、URはエキスパートのチームを用意しています。予防点検やリモートチェック、問題が起こったときの迅速な訪問、顧客社内でエキスパートを育成してもらうためのトレーニングを代理店と連携しながら行っています」
手始めは教育とトレーニング
ウィルソンによると、問い合わせの内容は年々変化しています。「今では、問い合わせの多くはアプリケーションに関するもので、ロボットそのものに関するものはあまりありません。例えばビジョンカメラとロボットとの接続に問題がある場合、プログラミングが適切でないことが多いので、ユーザーにはURアカデミーや各種トレーニングを受ける事を奨励しています。ユーザー側の知識が多ければ多いほど、自己解決力が高まります。研修を受ける事はお客様にとって最も重要な応急措置キットです」