電子機器と半導体産業のパイオニアであるアンドリュー・グローブ氏は「パラノイアだけが生き残る」という言葉を残したことで有名です。変化し続けることが特徴のこれら業界においては、新しい経済や技術の流れにすばやく適応できるメーカーこそが順境で現状維持を回避し、逆境でも確実に生き残ることができるのです。今、そうしたメーカーは協働ロボットによる自動化を通じてそれを実現しています。
電気製品への需要が著しく拡大するその一方で、電子機器や部品の価格は下落しています。熟練技術者が不足するなか、パンデミックによってソーシャルディスタンスの確保が求められ、移動も制限されています。メーカーはできるだけダメージを抑え生産性と品質を維持しながら、このような激しい環境の変化に対処しなければなりません。
これをふまえると電子機器産業が協働ロボットを積極的に受けいれてきたのも当然のことでしょう。Interact Analysis社の2021年のレポートでは、2028年までに全世界の協働ロボット販売額の前年比成長率は15-20%で拡大するという驚くべき予測が示されています。そのなかで同社は、協働ロボット技術を導入するエンドユーザー産業として最大規模になるのは自動車および電子機器分野だとしています。
電子機器業界はより高度なカスタマイズ機能を意欲的に導入し、多品種少量生産に移行して変化に適応しています。こうした時代の要請に応えるには、フレキシブルな自動化技術が役立ちます。協働ロボットは柔軟性があり、品質検査からマテリアルハンドリング、検査、ねじ止め、分注、梱包まで、製造の各工程に簡単に導入・再配置が可能です。
そのような理由から、ユニバーサルロボット(UR)の協働ロボットは電子機器メーカーに理想的なのです。
最高の柔軟性
URの協働ロボットを使うとフレキシブルな工程自動化の手段が確保できます。簡単なプログラミングで切断・ハンダづけ・プリント基板ハンドリング・タッチパネルのテスト・部品はめ込み・分注・検査など、あらゆる用途に適用できます。 私たちはURロボットとシームレスに統合制御できる認証済みアプリケーションキットや周辺機器を集めた業界最大規模のエコシステム「UR+」も展開し、電子機器メーカーにとって不可欠な作業ができる協働ロボットシステムを提供しています。
URの協働ロボットは小型・軽量・省スペース。そのため導入の際もダウンタイムを最短に抑え、製造ラインのレイアウト変更は不要です。ユーザーフレンドリーなUR協働ロボットは壁・天井に設置できるほか可動式にもでき、幅広い使い方が可能です。
高い信頼性
URの協働ロボットはハンダづけ、穿孔、シリコン分注、小型部品の実装、ネジ締め、オーディオ機器のスプレー塗装仕上げなど、数多くの電子機器製造の現場で活躍し、高い信頼を得ています。
私たちはスイスの時計職人並みに細部にこだわり、常にチェックを重ねてお客様の求める繰返し精度を備えた協働ロボットを製造しています。たとえばUR3eとUR5eは位置繰返し精度± 0.03 mm (30 ミクロン) で、精密電子機器製造でさまざまな用途に活用されています。また、可搬重量16 kgのUR16eは繰返し精度が± 0.05 mm (50 ミクロン)で、最終工程の梱包やパレタイズ作業に最適です。
収益性では「パラノイア」に
協働ロボットは作業員の健康と安全確保に貢献し、単調で汚れやすく危険な作業から解放するだけでなく、電子機器メーカーの利益拡大も後押しします。そして生産性とスループットを上げ品質を向上し、検査結果を改善して、あらゆる規模の電子機器メーカーが人員とロボットのリソースを最大限に活用できるよう支援します。
世界各国の電子機器業界が抱える問題や日常の課題を知ることで、R&Dや製品開発のヒントが得られます。だからユニバーサルロボットは電子機器やテクノロジ産業が必要とするロボットツールを届けることができるのです。