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「それでは、これらの展示製品はすべてURロボット用にカスタマイズされていて、貴社のオンライン・ショールームで購入できるのですか?」 これは、今年シカゴで開催された「オートメート2017」で、報道関係者と来場者が当社の700平方メートルの展示ブースに入場し、そこにズラリと並んだ新しいUR+製品とそのアプリケーションを目にしたときに投げかけられた質問です。
新型の力・トルクセンサーから、7番目の軸の機能(リニアアクチュエータの追加)、ビジョンカメラ、ケーブルガイドに至るまで、URロボットと組み合わせて問題なく機能するように最適化されたUR+ソリューションのポートフォリオは急速に拡大しています。展示場ではこれらの製品を実地体験できるようになっていたので、ブース訪問者との間では、展示場にある製品を今ある生産現場に導入しようという商談がすぐに持ち上がりました。
Universal RobotsのJürgen von Hollen社長は、拡大しているUR+プラットフォームについてEngineering.comのJim Anderton記者と議論しました。展示されたUR3には5種類ものUR+製品がありました。OnRobot社製のグリッパー、Optoforce社製の力・トルクセンサー、ROBO-GEAR社製の保護カバー、Igus社製のケーブルガイド、そしてSICK社製のビジョンカメラです。
「競合他社との差別化ができている理由は、当社のロボットアームを迅速かつ容易に導入できるように、技術パートナー会社とのネットワークの拡大を重視しているからです。2017年末までに更に多くのUR+製品を備えたプラットフォームに拡大したいと考えています」と、Universal RobotsのCTOであり共同設立者でもあるEsben Østergaard氏は語りました。Østergaard氏は展示会の講演者として招かれ、人間とロボットの協働について講演をするとともに、同社のブースでは報道関係者、潜在顧客、提携会社にそのコンセプトを説明する役割も果たしました。
1台のロボットにリニアアクチュエータとして7番目の軸を追加することで、2台のマシンの間をスライドしながらどちらのマシンでも作業できるのであれば、2台のロボットを使って2台のマシンに作業させる理由があるでしょうか? 当社はFesto社と提携して、同社の高性能安全モジュールを搭載したリニア軸EGC-HD およびCMMP-M3サーボドライブをURロボットの全機種に追加し、サーボ制御のアクチュエータをURのプログラミング環境とシームレスに統合しました。Festo社の上級アプリケーションエンジニアであるPhillip Lipson氏が、『Control Engineering』、『Mark Hoske』、『Chris Vavra』の編集者に、URのタッチスクリーンから7番目の軸を直接制御する方法を実演して見せています。
現在、広大なUR+の展示ブースは、展示会が閉幕するとウィンディシティを離れ、ヨーロッパに向かっているところです。ヨーロッパでは、4月24日に「ハノーバー・メッセ」で初公開されます。その第17会場C26区画で、提携先インテグレータのFAUDE社、 IIS社、Müller Maschinentechnik社、およびLorenscheit社が、ドイツで協働ロボットにより開拓される可能性のある幅広い応用分野の一端を紹介します。具体的には、ラベルの貼付、電子機器の組み立て、および梱包という3つの応用分野における、URロボットを機能の中枢部として使用したターンキー・ソリューションが示されます。シカゴの展示会と同じく、展示されるすべてのアプリケーションにUniversal Robots+のデベロッパー・エコシステムの製品が搭載されているので、来場者は、実現可能性の分析を見たり、その場で行われるプログラミングの実演を見たりすることができます。
オートメート2017では、ATI Industrial Automation社の新製品であるUR +対応の多軸力/トルクセンサーAxia80が世界に向けて発表されました。Universal RobotsのCTOであり共同設立者でもあるEsben Østergaard氏は、『FAB Shop』編集者のAbbe Miller氏と出版業者のAlan Berg氏に、多軸力/トルクセンサーによってUR5協働ロボットが力を一定に維持しながら軌道を調節できる様子を見せています。
この新設ブースのコンセプトは、ロボットアームUR3、UR5、UR10の実際の用途の多様さや、人間とロボットの協働が生み出す応用の幅広さを反映したものになっています。「協働ロボットのパイオニアである当社の製品は市場における確固たる地位を長年かけて築き上げてきました。一方、展示会で当社を訪れる来場者は、当社の製品そのものではなく、それ以上のものを探し求めています」と、Universal Robotsの常務取締役兼西ヨーロッパ統括責任者のHelmut Schmid氏は説明します。「当社を訪れる来場者は、作業用途に関するしっかりしたアイデアを提示し、具体的な面について質問していきます」。
もうひとつの応用分野を見てみましょう。オートメートのブースで注目を集めたのは、Augmented Reality社の支援による自動車のドアパネルの組み立てでした。来場者に操作されたUR10は、作業スペース上に直接投影されたコマンドと対話しながら、組み立てサイクル全体を遂行しました。対話型アプリケーションは、URの認定を受けたシステムインテグレータであるKubica Corp社が、OPS Solutions社のLight Guide System(LGS)を使用して作成しました。
「Universal Robots Academy」は今年の展示会で発表されたもうひとつのイノベーションです。この公開されたオンライン・トレーニング・プログラムは、誰でも無料でアクセスでき、協働ロボットに命令を出す方法とプログラミングの方法をとても簡単に学習することができます。
Universal RobotsのCTOであり共同設立者のEsben Østergaard氏は、この種のロボット・トレーニング・カリキュラムを無料で提供するのは業界では異例なことであると説明しています。
「しかし、これは当社にとって長期的な展望に立った投資なのです。当社はロボット・リテラシーを高めたいと考えており、協働ロボットの導入を加速している理由は、今現在の生産を最適化するためだけではありません」とØstergaard氏は語ります。「私たちは製造業に迫り来る技能の不足に直面しており、その不足をなんとかして埋める必要があります。知識の創造を促進し、当社のロボットを利用しやすくすることは、その方向への重要なステップなのです」
URのチームに会いに来てください! 当社の優秀なシカゴのチームと、アメリカ大陸地域およびデンマーク本社から来ているスタッフは、北米最大規模の自動化ソリューションの展示会であるオートメート 2017で30カ国以上の来場者に応対し、協働ロボットに関するあらゆる質問にお答えする非常に多忙な一週間を過ごしました。
「テレビのレポーターでも簡単にできる!」 ロボットの応用面にも重点を置いてはいますが、ロボットアームを手で動かしながら動作を記憶させる方法を来場者に教えるためのデモ用ロボットも多数用意してあります。シカゴのフォックス・ニュースの視聴者は、当社の技術サポート部長のDaniel MooreがJake Hamilton記者にそのやり方を教えている場面をご覧になったことでしょう。