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Autodesk
ユニバーサルロボットは、建設業における人間とロボットの協働の可能性を拡大
01 概要
Autodesk社は、幅広いプロジェクトにURロボットを採用しました。URロボットの安全機能(より「斬新」な研究が可能)および簡単なコマンド・ストリーミングと迅速な反復を容易にするコボットのオープン・アーキテクチャーが採用の理由です。
02 課題
Autodeskは、建設業界で広く使用されているソフトウェアを作成し、研究を通じて、新しいタスクを達成するために顧客とロボットの密接な協力が可能な新しいソリューションを創造したいと考えています。製造業サプライ・チェーンでは、わずかな製品公差は許容されますが、建設業界では扱う部品の差は、これよりも大きいことが多く、自動化ソリューションの再現性およびハンドリング性能に課題が伴います。頑丈な建設現場ではロボットの移動に対応できますが、従来の産業用ロボットでは、通常は1つの作業専用の安全ケージ内に設置されるため、さまざまなタスクに配置することが困難です。
03 ソリューション&HIVEパビリオン - 人とロボットの相互作用
AutodeskのRobotics Labは、人とロボットの相互作用、機械学習、描画、スマート・アセンブリー・システムなどの研究プロジェクトにおいて、ユニバーサルロボットの協働ロボット・アーム(コボット)を使用して、これらの課題に取り組んでいます。最近の4つのプロジェクトは以下の通りです。
HIVEパビリオン - 人とロボットの相互作用
HIVEは、Autodesk University、シュツットガルト大学ICD、Autodesk Robotics Lab、およびURロボットの会議出席者が密接に協力して、未加工の竹とファイバー繊維で作製されたパビリオンです。目標は、ロボットによる製造、ウェアラブル、RFIDトラッキング、および建築作品に組み込まれたインテリジェンスのシームレスな統合をユーザーが経験することでした。手強い挑戦でした。未加工の竹は、長さと幅がさまざまで非常に不均一ですが、曲げることのできる素材です。「始めたときは、ロボットでどのくらいの作業ができるのか、提供している不確かさと変動を理解することを助けられるかは不確かでした。センサーと意思決定能力を与えることで、ロボットはその結果に応じて行動します。これが可能になったことを本当に誇らしく思います」とAutodeskのRobotics Labのシニア研究技師Heather Kerrick氏は説明します。
HIVEパビリオンは、「ワインディング・ステーション」でビルドされました。参加者が、寸法が不揃いの3本の竹をユニバーサルロボットに固定すると、ロボットは竹の先端にファイバーをひっかけるために必要な移動シーケンスを生成し、ユニークなタンブルウィードのようなテンセグリティー要素を作り出します。「URロボットは、人間が現場で行うことが困難な、非常に正確な動きと測定が可能で、多くの測定ツールや装置の近くに人は必要なくなりました」と、Kerrick氏は言い、その一方で安全面も強調しています。「私たちは、ロボットがリアルタイムのセンサー・データに基づいて動くという、実験的研究を行っています。ですので、ロボットが予期せぬ動作をする可能性がとても高いのです」と、Kerrick氏は説明し、さらに、Kerrick氏のチームが大型の産業用ロボットを使用していたなら、同じように人との協働ができず、研究プロジェクトは大幅に遅れていたでしょうと語っています。「しかし、ユニバーサルロボットを使用すると、ロボットは壊れず、人々に危険を及ぼすことがないと信じることができたので、私たちの研究は、少し大胆になりました。」Autodeskチームは、HIVEを3日間で見事に構築しました。
04 ソリューション&アートワーク描画 - ロボットが軌跡をたどる
安全柵のないオープン・スペースで操作できるので、Autodeskの研究エンジニアEvan Atherton氏が作成したバイラル短編映画『Artoo in Love』の一場面にUR10ロボットを登場させることができました。映画では、ユニバーサルロボットのUR10モデルが公園内で肖像画を描いています。「この見知らぬ場所にロボットを連れて行くことは興味深い挑戦でした」とAtherton氏は言います。同僚と一緒に、ロボットを調整し、ロボットがカンバス上に投影されたベクトル図の軌跡をたどるように指示する簡単なプログラムを書きました。「UR10はパーフェクトでした。小型で、移動しやすく、安全でした。ペリカン・ケースの中に入れて運ぶことができました。従来のロボットを使用するなら、フォークリフトと安全柵が必要だったでしょう」と、Atherton氏は言います。
05 ソリューション&建設現場での柔軟なロボット支援
URロボットには安全機能が組み込まれているため、Autodeskは建設現場周辺を移動できる建設現場用「ロボット・アシスタント」のプロトタイプを開発することができました。研究チームは、ロボット・アームの先端にルーターを設置し、そこにカメラとプロジェクターを取り付け、ロボットが人間のジェスチャーと音声命令を認識できるように機械学習ソフトウェアを開発しました。例えばユーザーは、UR10をプラスターボードまで移動させて壁上にコンセントを投影し、音声命令でUR10にそこまで行き、切断するように指示することができます。
ビデオ - UR5ロボットとUR10ロボット、Autodesk(米国)
06 スマート・アセンブリー・システム
URロボットを使用するAutodeskの研究で現在取り組んでいる、建設業界のもう1つの課題は、チームの「Brick-Bot」を備えたスマート・アセンブリー・システムを開発することであり、ビン・ピッキング、再把持、配置の3つの下位問題に取り組みます。視覚誘導を用いて、ロボットは、さまざまな大きさや色が混在しているブロックの中から、あらかじめ定義されたブロックを選ぶことができます。ブロックが間違った位置で把持された場合、UR10は視覚測量を実施し、グリッパーに正しく位置するまで、ブロックを再配置して再把持することができます。最終的な配置は、ブロックの組立を確認するためのカメラを保持している2番目のURロボット、UR5によって視覚誘導されます。「次の反復作業は、実際に設計図の組立を始めることです。例えば、レゴで家を組み立てたり、おもちゃのキリンを組み立てたりして、その後にそれをロボットに自動的に組み立てさせます。ユニバーサルロボットを選んだ主な理由は、安全性です。ロボットを私のノートパソコンに接続し、その横で作業をし、実験を繰り返すことができます。作業を遅らせる安全保護について心配することはありません。このことは、私たちがこのプロジェクトを推進する上でとても重要でした」とAutodeskのソフトウェア設計者Yotto Koga氏は説明し、このプロセスでロボットのすぐ横で働くことができることの重要性を強調しました。
また、URロボットのオープンAPIにより、進歩が加速しました。「TCPコミュニケーション上のストリーミングAPIを使用して、URロボットの極めて低レベルの制御が可能になりました。ロボット独自のオペレーティング・システムをバイパスして、ロボットに直接アクセスする必要があるため、私たちの特別なニーズにはどうしても必要なことでした」と、ソフトウェア設計者は説明します。同僚のHeather Kerrick氏は、HIVEプロジェクトがロボットのオープン・アーキテクチャーの恩恵をどのように受けているかを詳しく述べています。「HIVEを構築することは、さまざまなコーディング言語や環境で、さまざまなチームと一緒に、さまざまなデバイス上で作業することを意味しました。私たちは、ロボットに送るすべてのコマンドを1種類の文字列に単純化することができました。大型の産業用ロボットでは、ロボットに組み込まれているネイティブ・コントロールを回避するために、余分なステップやソフトウェアが必要になることがあります。URのスクリプト言語も非常に簡単で、学びやすく使いやすくなっています」と、同氏は話しています。
“「センサーと意思決定能力を与えることで、ロボットはその結果に応じて行動します。これが可能になったことを本当に誇らしく思います」”
- さまざまな製品の正確な処理と組立
- コマンド・ストリーミングによる描画
- 音声命令と機械学習により切断処理を有効化
- 建設現場環境での人とロボット間の緊密な協働
- 協調性と安全性
- 簡単なコマンド・ストリーミングを可能にする、オープンなプログラミング・インターフェース
- 組立
- ピック&プレース
- 切断
- 描画
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協働ロボットはコスト効率に優れ、安全であり、配置に柔軟性があります。協働ロボットすなわちコボットは中小企業であっても今までにない簡単さで自動化を実現します。