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BWIndustrie社
BW Industrie社の生産性向上、フランスでの製造継続に貢献するユニバーサルロボット
01 概要
BW Industrie社(以下、BW Industrie)は、産業用脱脂および機械部品の機械加工を専門とする企業です。同社は、8年前からユニバーサルロボットの協働ロボットを活用して複数の製造工程を改善してきました。
同社の生産ラインにはユニバーサルロボットのロボットアームが4台(UR5が1台、UR10が2台、新しいUR16eのモデルのうちの1台)導入されています。協働ロボットは、CNC旋盤へのワークの脱着、金属管の品質管理、4~14kgの金属部品のバリ取りなどの作業を行っています。
ユニバーサルロボットの協働ロボットを活用することで、BW Industrieは競争力の維持、労働力50%増加、売り上げ70%増加を達成できました。同社はまた、作業員の筋骨格系障害(MSD)のリスクを減らし、より健康的な作業環境を実現できました。
- 競争力向上と時間の節減
- 作業員の筋骨格系障害(MSD)を削減
- 重いワークや形状の異なる部品のバリ取り
- 生産工程の変更に迅速に対応可能
- 協働ロボットの高い再現性がもたらす製品品質の向上
- プラグアンドプレイのアームエンドツールを短時間で簡単にプログラミング可能
- ユーザーインターフェースがユーザーフレンドリで直感的なのでトレーニングが短時間
- 作業員介入に関するアクセスの柔軟性
- 小さな設置面積
- 仕上げ
- ワークの脱着
- 品質管理
02 課題
BW Industrieは、フランスの北東部で産業向けの事業を展開する中堅企業です。8年前、同社は激化する競争に直面していました。移転の必要に迫られることを避けるため、BW Industrieは自動化に踏み切ることにしました。最初に導入したのは安全柵の必要な従来の産業ロボットでしたが、同社は作業員が稼働中のロボットに近づけるようにしたいと考えました。そこで探したのが、直感的で簡単に導入できる、協働的なロボットソリューションです。使いやすい協働ロボットなら、作業員のトレーニングもすぐに完了する上、日常的なメンテナンスも作業員自身が行えます。BW Industrieが最初のUR5協働ロボットを導入したのは、このような経緯からでした。
その後、ユニバーサルロボットの協働ロボットラインナップが拡充されたため、BW Industrieは2台のUR10協働ロボットを導入、異なる作業用途向けの機械加工セルを開発しました。最近では、重い金属部品のバリ取りをしてほしいという顧客の要望に応えるため、ユニバーサルロボットの最新製品であるUR16eを世界で初めて導入しました。
動画—UR16、BW Industrie社、フランス
03 ソリューション
2011年、BW Industrieは最初のUR5協働ロボット導入にあたりサポートを受けようと、ユニバーサルロボットの販売代理店であるSysaxes社に連絡しました。目的は、軽量部品を取り扱うため2008年に導入した、旧式の従来型ロボットを置き換えることでした。この最初の導入の成功を受け、同社はさらに3台のUR協働ロボットに投資し、NC加工機へのワークの脱着、バリ取り、品質検査を行わせることを決めしました。
今日では、4つの作業用途で協働ロボットが活用されています。
1つ目は、CNC旋盤へのワークの脱着です。2つ目は、縦型旋盤での同様の作業と部品の品質管理です。カメラを備えたこれらのロボットセルでは、作業員はそれまでの作業から解放され、より付加価値の高い作業に注力できるようになりました。どちらの作業用途でも、協働ロボットは危険な部品や鋭利な部品を運びます。このため、人が動作範囲内に入ったことを検出すると協働ロボットを停止させるレーザー安全スキャナにより、エリアの安全が確保されています。
3つ目の作業用途では、協働ロボットは年間数十万本もの金属管の品質管理をサポートしています。協働ロボットは、押出成形された管の寸法特性を検査する2台の高解像度カメラの前に金属管を提示します。不合格の場合、協働ロボットはその部品を廃棄箱に入れます。協働ロボットを導入するまで、こういった検査作業をすべて手動で行っていました。
2019年、BW Industrieは自社の成長に合わせて、また顧客からの要望に応えるため、e-Seriesの最新製品であるUR16eをわずか2週間で導入しました。これにより、同社は4~14kgの鋳造部品のバリ取りを自動化できました。この協働ロボットは、一日に約1トンの金属部品を加工しています。
この協働ロボットはセミオープンセルに配置されており、セルには複数のバリ取りツール(フライス、ベルト研削盤、砥石車など)や空気圧グリッパなどが取り付けられています。セルでは、決まった場所にバリ取りする部品が供給されます。UR16eは空気圧グリッパでワークをピックし、バリ取りツールにかけます。この作業は1分もかからず終了し、部品は処理が必要な部品用の決まった場所に戻されます。
e-SeriesラインナップのリモートTCP機能と、協働ロボットの持つ高い柔軟性との組み合わせにより、外部ツールを活用し、複雑な作業員の動作を再現して行う協働ロボットのプログラミングは、ごく短時間で完了します。プログラムを変更して、協働ロボットにサイズ、形状、重さが大きく異なる部品を含む幅広い製品を処理させることができます。このため、新しい複雑な部品の学習に必要な時間は1/5に短縮しました。さらに、これまでこの単調な作業を担当していた作業員は、装置の制御や品質管理などのよりやりがいがあり、MSDになりにくい作業に取り組めるようになりました。
04 メリット
ユニバーサルロボットの協働ロボットの使いやすさを活かし、同社では生産ライン上の協働ロボットの配置を定期的に変更してニーズの変化に対応しています。このことが、BW Industrieの製品ラインナップの進化を支えています。新しい注文に応じてプログラムを変更することもよくあります。導入後数年が経て、ユニバーサルロボットの協働ロボットのプログラミングに関する専門知識も培った同社では、新たな作業用途への導入にも前向きです。
協働ロボットは、年間数十万個の部品を扱う品質管理作業の信頼性も高めています。バリ取り工程では、協働ロボットの完全な再現性により一貫した品質が保証されています。
人間工学的なメリットも重要です。品質管理に用いた場合、協働ロボットは反復的な動作が原因であるMSDのリスクを取り除きます。バリ取りを行う協働ロボットのおかげで、作業員は削りカスにまみれることがなくなり、重い物を運ぶ負担も減少しました。BW IndustrieのCEOであるLaurent Wagner氏は述べています。「すべての作業用途ですぐに得られる成果として、作業員のMSDを軽減するというROC(快適性の投資回収率)効果があります」
導入の投資回収率は12か月未満。2015年に3交代制のワーク投入作業に導入したロボットでは、なんと6か月でした。
生産性の向上により、BW Industrieはフランス国内での製造を続けることができ、新たな市場でも勝ち抜くことができました。2011年に初めて協働ロボットを導入して以来、同社の労働力は50%増加し、売り上げも70%増えて年間560万ユーロを達成しました。
BW Industrieの未来をさらに推し進めていくのは、協働ロボットによる自動化です。Laurent Wagner氏は述べています。「こういった成功体験に後押しされ、当社は引き続き協働ロボットを活用していくつもりです。半年後には2台のURロボットを新たに導入することになっています」「ユニバーサルロボットの協働ロボットのおかげで、お客様に技術的優位性を提供できています。その信頼が今、私たちにさらに大きな市場を開いてくれているのです」
“2011年に初めて協働ロボットを導入して以来、当社の労働力は50%増加し、売り上げも70%以上増えました”
05 詳細はこちら
2009年設立のBW Industrieは、フランスの北東部に本社を置き、従業員数45名の会社です。同社は、産業用脱脂の下請け業者であり、複合NC加工機で製造する機械部品の機械加工業者です。自動車関連、油圧機器、電子機器など、幅広い分野に多くの顧客を抱えています。
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