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CNC Trčka
従業員数50名の家族経営企業が、URロボットを活用し外部からの支援を受けずにマシンテンディングの自動化を実現
01 概要
CNC Trčkaは、航空宇宙、医療、自動車等業界向けの小型機械部品をCNC加工するチェコのメーカーです。旧型の旋盤機械を使っていた作業がUR5ロボットによって大幅に改善され、省スペース化だけではなく、外部でのプログラミングに要する費用や時間の低減も達成できました。
02 課題
同社では現在、CNC旋盤20台とフライス加工センター6台が稼働しています。製造から注文までのさまざまなプロジェクトを常に機敏に判断しながら管理しなくてはなりません。
CNC Trčkaの最高技術責任者Michal Trčka氏は、次のように語ります。「当社は以前から、ロボットを活用し製造工程を自動化してきました。最初に導入したのは従来型の産業ロボットで、外部にプログラミングを依頼しなければなりませんでした。協働ロボット(コボット)は安全柵が不要でスペースをとらないため、特定の用途に使うのに採用しました。当社の経験と知識を活用すれば、コボット生産セルを社内で構築できるという自信がありました」
Video — ロボット、CNC Trčka(チェコ共和国)
03 ソリューション
コボットを探していたCNC Trčkaは、最終的にユニバーサルロボット(URロボット)を選びました。同社の代表者たちは、プラハにあるURのオフィスで行われた講習会で、外部からの支援を受けずにコボットを実装できるという確信を持ち、決断に至りました。従来のロボット・セルと異なり、URロボットは安全柵が不要で省スペースであることが実証されました。もう1つの決め手は、工作機械に統合された特殊なローディング・ロボットを使うよりもはるかに簡単で柔軟な方法で、コボットを旧型の機械に簡単に実装できることでした。
「URの機能について感銘を受けたのは、応用が簡単で、インターフェースが使いやすく、プログラミングが簡単で、また製品が即納可能であるため、いつでも必要なときにプロジェクトを開始できるということでした」とTrčka氏は話しています。
同社は地元のURのオフィスで基礎トレーニングを受けた後、1台目のUR5を購入し、30年間使用してきた工作機械に原材料の挿入と加工処理後の取り出しをするのに利用しています。以前は、オペレーターがこの処理を常時監視していなければなりませんでした。新しいソリューションには45分間の生産に十分な84個の原材料を保管する機能があるため、現在、オペレーターは保管容器に原材料を補給して完成製品をチェックするだけで済み、その間に他のCNC装置を監視できます。
最初のアプリケーションは、試作とグリッパーやスタンドの組み込みを含めて、約1カ月で構築されました。組立自体とコボットのプログラミングにはもう1週間かかりました。このソリューションはPLCを使用せず、コボットのデジタル入出力だけを使用します。調整期間と試験製造の終了後に、同じレイアウトを作業場の他の3台の機械に適用する予定です。
“当社の事業は混流生産方式であるため、それぞれ異なる注文に応じた柔軟な生産が求められます。その一方で、生産性の向上と自動化技術の導入を求める顧客要求が高まっています。URの協働ロボットは、迅速かつ柔軟な実装が可能であり、直感的に制御できるため、これらの要求をバランスよく満たすことができる理想的なソリューションであり、従業員がルーチンの手作業から解放されます”
04 利益
以前は作業者がCNC装置を操作していましたが、今ではUR5ロボットが、重力式保管容器からCNC旋盤への原材料の投入、装置の機能制御、ドアの開閉を担当しています。プログラミングは簡単かつ直感的にできるため、同社の従業員は経験がなくても、2日間の基礎トレーニングを受けただけで空気圧式グリッパー制御を含めたアプリケーションを構築できました。UR5は同社初のロボット装置であり、リスクアセスメントを行った結果安全柵なしで動作し、総技術費用の低減や柔軟性と労働安全の改善に貢献しています。
CNC Trčkaにおけるユニバーサルロボットの主な技術的利点は、マシン・テンディング処理が自動化されたことで作業の生産性が高まったことです。大勢のオペレーターを配置する必要が減り、同社は生産サイクルの標準化も行いました。同社の経営幹部は、今後、UR5コボットを他のCNC装置に導入して、生産性と投資利益率の向上を図る予定です。
- 特定のアプリケーションを自動化する必要性
- 外部支援を受けずにロボット・セルを構築
- 単純作業からオペレーターを解放し、より価値の高い職務に配置
- 空気圧式グリッパーの装着
- 既存のCNC装置への実装
- さらに3台のCNC装置へ拡張するためのアプリケーション・テスト
- 投資回収期間:12カ月
- マシン・テンディング・プロセスの自動化
- 生産に必要なオペレータ数の削減
- オペレータが監視可能なCNC装置の台数が増え、生産性が向上
- 生産サイクルの標準化
- 簡単で直観的なアプリケーションのプログラミング - 迅速で、外部専門家が不要
- 総投資回収期間の短縮
- CNCマシンテンディング
- 重力式保管容器からCNC旋盤への原材料の投入
- CNC装置の制御
- CNC装置のドアの制御
- 完成部品の箱入れ
すぐにも始めましょう
コスト効率が良く、安全で柔軟性が高い協働ロボット(コボット)は、規模の大小を問わずあらゆる製造業において工程の自動化を実現します。