Dynamic Group
ユニバーサルロボット、Dynamic Groupの射出成形生産量を4倍に
課題:
射出成形加工のサイクルの操作には、たくさんの人手が必要なだけでなく、成形する材料が熱に弱いため、扱う際に高い一貫性が求められます。Dynamic Groupでの作業は、ペースが速く、オペレーターが同じ速度で作業し続けることが難しく、部品の破損やアップタイムの未達成につながっていました。
この状況を受け、Dynamic Groupは、自社の多品種少量生産に対応するために作業から別の作業へと移行できる柔軟な自動化ソリューションを探し始めました。CEOのJoe McGillivrayは、ソリューションには「数十万ドルかかり、大勢の社外プログラマーが必要になるだろう」と想定していました。
ビデオ — UR10ロボット、Dynamic Group(米国)
ソリューション:
Dynamic Groupは、射出成形およびキッティング作業にURロボットを3台導入しました。
「ユニバーサルロボットのUR10ロボットアームは、非の打ちどころのない一貫したサイクルを提供してくれました。導入前は1回のシフトに3人のオペレーターを動員していましたが、導入後は、オペレーター1人だけで1回のシフトをこなすことができ、1日に3回のシフトを組むことができるようになりました。つまり、当社は生産量を4倍に増加でき、非常に大量に出ていたスクラップがほぼゼロになりました。当社にとって導入は大成功となっています」とMcGillivrayは話します。
1台目のロボットは、完全に機械のサイクルの操作を行います。射出成形機械の型にはめこまれる部品を保持する「ブックフレーム」をピック&プレイスし、ユニットをトリミング治具に移送し、さらに処理を行うために部品をオペレーターの前に置き、最後にボタンを押して再度サイクルを実行します。射出成形作業で使用されている2台目のロボットには、成形された部品をスライドから落とす従来の直交座標型ロボットを使用しています。URロボットは落とされた部品をピック&プレイスし、ディゲーティング治具に置き、点検のためにオペレーターの前にある台の上のパレットに部品を載せます。
3台目のロボットはキッティング作業に導入されています。バキュームグリッパを使用してUR10は、プラスチック製の箱の底部である「クラムシェル」をピックアップし、クラムシェルの中に無菌ワイプと食塩水を入れ、コンベヤに向け箱を押します。UR10導入前、Dynamic Groupはキッティング作業を行うために、1度に6~7人の社員を動員していました。
「今ではたった2人で作業を行うことができます。このような作業の初心者として、初めからこんなに成功するというのは、驚異的であり、まったく予想ができないことでした。投資は2ヶ月もかからずに回収でき、他の製品にもすぐにロボットを導入できるため、さらなる導入を推し進めることができます」とCEOは話します。
Dynamic Groupの自動化担当エンジニアTravis Oksendahlは、ロボットが設置されてから2日ほどでロボットのプログラミングを完了させました。Travisは、車輪が付いたベースの上にロボットを置いたため、プレス機とプレス機の間をスライドさせることができます。
「従来のロボットに比べ、URロボットは作業をはるかに簡単に教えることができ、ドラッグアンドドロップでプログラミングできます。また、「Teach Mode」を使用すると、ロボットアームをつかんで、動作すべき場所へと動かし、点としてロボットに位置を教えることもできます。点を設定した後、[play](再生)を押すと、ロボットが教えた動作を繰り返します」
McGillivrayとチームのメンバーは、より多くのURロボットを生産現場に導入するために取り組みを行っています。次のステップは、小型のUR3モデルをプレス機に直接導入することです。
「URロボットの多くのI/OやI/Oへのアクセスしやすさにより、入出力が相対的に簡易化されています。簡単なツール変更で、当社の多品種少量生産に非常にうまく対応できます。また、部品を360度ミクロンレベルで点検するため、構造化された照明システムにもURを導入することを検討しています。これこそまさに、当社が実現を切望している能力です」
- 生産量を最大で400%まで増やし、大量の廃材はほぼゼロに低減。
- 作業員は反復性の骨の折れるタスクから解放され、スタッフ不足がなくなった。
- プログラミングが容易
- セットアップが早い
- 協働的で安全
- 投資回収期間:
- 柔軟性のある導入
- 射出成形
- マシンテンディング
- コンベヤー上のボックスへパーツをキットとして入れる
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