2台のユニバーサルロボットが、血液サンプルの迅速な分析に貢献
2台のUR5ロボットが、コペンハーゲン大学病院で血液サンプルを迅速に分析にするのに貢献しています。分析用サンプル数が20%増えたにもかかわらず、90%超のサンプルの検査結果を1時間以内に届ける、という目標を達成できるようになりました。
課題:
Genotofte(デンマーク)にあるコペンハーゲン大学病院は、血液サンプルを内容に応じて4つの異なるトレーに置く作業の自動化を検討しており、 協働ロボットがコスト効率の良いソリューションになりえるか探っていました。ロボットの置けるスペースはそれほど広くなく、状況に応じて技術者がロボットの作業に介入し、マニュアルでもハンドリングできることが必要でした。血液サンプルの扱い量が20%も増える中、追加の人員を投入することなく時間内に血液サンプルの90%を分析する、という目標をが掲げられました。
ビデオ — UR5 Robot、コペンハーゲン大学病院(Gentofte、デンマーク)
ソリューション:
ユニバーサルロボットは、安全柵なしで人々のすぐそばで動かすことができます。これは、安全柵の中でボルト留めする必要があった従来の産業用ロボットと抜本的に異なる点です。インタラクティブなプログラムツールのため新たなタスクをセットするのも簡単で、内蔵されている安全機能を活用して動作中に人や物にぶつかった際に、自動的に動作を停止させています。このような機能は、コペンハーゲン大学にとって不可欠なものでした。
「すべての血液サンプルはラボの片隅にあるコンベアに乗って届けられます。ここには安全柵を立てるようなスペースがありません。私たちは本質的に安全で使いやすく、ビジョンシステムのプログラムに迅速に反応してサンプルをピックアップ、分別し、次の分析工程に送ることのできるソリューションが必要でした。ユニバーサルロボットはこういった条件を満たしていたのです」2台のUR5を導入したコペンハーゲン大学病院の主任内科医であるSteen Stender氏は述べています。
1台めのURロボットはサンプルをピックアップし、バーコードスキャナーに置きます。視覚カメラがキャップの色を撮影し、ロボットは色に応じて4つの異なるラックのいずれかにサンプルを置きます。2台めのURロボットはラックに置かれたサンプルをピックアップし、それらを次の分析工程に送るためマシンフィーダーに置きます。 ロボットは1分当たり7〜8本、1日当たりおよそ3,000件のサンプルを処理しています。
結果:
血液サンプルの数が20%増えたにもかかわらず、追加の人員を投入することなく所定時間内に分析できるようになりました。サンプルの90%超は、ラボ到着後1時間以内で分析を終えています。
主任内科医のSteen Stender氏は述べています。
「スタッフたちは積極的にロボットを活用しました。血液サンプルの分析に時間がかかるほど、患者の待ち時間が長くなるからです。所定時間内にほとんどの分析結果を届けられれば、担当医がすぐに結果を見て診察できるので、外来患者が再度病院へ出向く必要がなくなります。入院患者から朝に収集されたサンプルの分析も、担当医の朝の回診前に準備できます。すべてのサンプルは今や急ぎのサンプルとして取り扱われています」
- 分析処理量の増加
- スタッフを反復的作業から解放、衛生的に処理
- プログラミングが容易
- セットアップが早い
- 協働的で安全
- 研究機関における分析と試験
今日すぐにでも使い始める
コスト効率が良く、安全で柔軟性が高い協働ロボットすなわちコボットは中小企業であっても今だかつてないほど簡単に自動化を実現します。