Inprint A/S
力仕事はユニバーサルロボットに任せたデンマークの印刷会社。4ヶ月で150時間の削減に成功
01概要
2016年以来、デンマークの印刷会社InPrint A/S社ではUR10ロボットアームが印刷版のピック&プレース作業で活躍しています。その結果、非生産的な待ち時間が削減、労働環境は改善され、労働時間が1日あたり2時間減りました。
02課題
InPrint社はデンマーク、ユトランド中部に拠点を置き、印刷物のターンキー・サプライヤーとして多岐にわたる印刷業務を手がける、従業員15名の中規模企業です。製造工程では力仕事も多く、機械に印刷させている間はオペレーターが作業の手を止めていることもままありました。しかし2016年10月にUR10協働ロボットアームを導入して以来、状況は大きく変わりました。
Søren H. Nielsen氏はInPrintで大判印刷物の制作責任者を務めています。彼は協働ロボットを採用するなら、製造工程のどこに導入するのが一番有効かを検討していました。
「Joe & The Juiceという会社の大きな仕事で大判印刷物を制作していたときです。ここに協働ロボットを入れれば合理的だと気がつきました。印刷版1枚を刷るのに4分かかるのですが、その4分の間オペレーターは機械がピーっとなるのをただ待たなければならないのです。そしてまた印刷版を入れ替えて待つ。ほとんど待ち時間なのだと気がつきました」
03 ソリューション
2016年10月、Søren H. Nielsen氏はURロボットのデンマークでの販売代理店BILAに、最大のURロボットの価格を問い合わせました。目的の作業にはある程度のリーチが必要だったからです。そして翌日にはロボットアームを発注。3日でUR10が納入され、プログラムも既存ハードウェアとのインテグレーションも完了しました。Søren H. Nielsen氏は、プログラミングもインターフェースも論理的かつ直感的だと評価します。
最大130cmのリーチを持つUR10はユニバーサルロボット製品の中で最も大きく、高い精度が求められる作業や手仕事を自動化することができます。インテグレーテッド・フォース・モードを採用しているため、UR10ロボットアームは印刷版をつかんで印刷機内の所定の装置にぴったり合うよう置くこともできます。
「12月以来、機械のうちの1台で印刷版4500枚を製造しました。ロボットが印刷版を平均2分でハンドリングしてくれたおかげで労働時間は合計150時間も削減できました。この時間だけでも約4万5000クローネが節約できたことになります」とSøren H. Nielsen氏は語ります。
04コボットのいる労働環境
当初ロボットアームに懐疑的だった従業員も、実際にそれを使ってみると歓迎するようになりました。UR10により待ち時間が減り、製造作業の効率がよくなりました。セーレン氏によると残業の削減にもつながったと言います。結果として、ユニバーサルロボット製ロボットの導入は労働環境の改善にも役立ったのです。
「機械の横に立ってピーっと鳴るのを待つなんて、頭がおかしくなりそうです。この機械待ちの作業をしていた人は今ではもっと重要な別の仕事をしています」
UR10がもたらすものは、労働環境の改善や生産効率アップだけにとどまりません。セーレン氏はロボットのおかげで、以前なら資金が足りず手が出せなかった作業-まず第一には大部数のデジタル印刷-も引き受けられるようになったと語ります。
「UR10を導入して以来、以前なら参入できなかった分野でも競争できるようになりました。それはひとえに、従業員1人をあててやっていた反復作業をロボットがやってくれるおかげです。この従業員は今、別の作業を担当しています」
- 1日あたり労働時間2時間を削減
- 労働環境と会社の競争力が向上
- プログラミングの容易さ
- 設置が短時間で完了
- 協働しやすさ・安全性
- 短い投資回収期間
- マシンテンディング
- ピック&プレース
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