シーメンス社のエアランゲンにある工場で70台以上のURロボットがさまざまな作業を自動化
シーメンス社のエアランゲンにある工場で70台以上のURロボットがさまざまな作業を自動化
01 概要
デジタル化と自動化のモデル工場として、シーメンス社のアーランゲン工場(GWE)は自社製品とユニバーサルロボットの協働ロボットの両方を使用しています。現在、70台以上のURロボットが作業者を単純繰り返し作業から解放しています。各アプリケーションはデジタルツインによる検証から始まりました。シーメンスは仮想空間上での試運転を通じて、計画ミスを防ぎ、高い工程品質と製品品質を保証しています。
- 生産用装置、モーター、周波数変換器向けの産業用制御機器
- 少/中量生産に対応する柔軟性
- ロボットシステムの内製化のための直感的なプログラミングと操作性
- Process Simulateを使用したシミュレーションにより、ライン立ち上げの事前計画が可能
- 各種組立作業、パレタイジング、品質検査、塗布、接着
02 課題
シーメンス・ゲルテヴェルク・エルランゲン(GWE)は、他の多くのドイツの製造会社と同様に、労働力不足からコスト圧力の上昇に至るまで、いくつかの課題に直面しています。
これらの課題に対応するだけでなく、デジタル化による未来の工場を構築するために、このエレクトロニクス製品工場は自社製品に加えて協働ロボットによる自動化を進めました。同社は、その優れた技術力とイノベーションにより、ロボットシステムを内製化しました。
「2016年に初めて工場の自動化について話し合ったとき、私たちは従来の産業用ロボットしか知りませんでした。その代わりになる新たなソリューションが必要だったのです」とシーメンス・ゲルテヴェルク・エルランゲンのエレクトロニクス製造部門のグローバル・リード、Maximilian Metzner 氏は述べています。
03 ソリューション
シーメンス社のチームは、URロボットが最適なソリューションであると判断しました。「ユニバーサルロボットの協働ロボットは、非常にコンパクトで汎用性が高く、何よりも操作が簡単です。そして最大の利点は、直感的にプログラムでき、扱いやすいことによる柔軟性の高さです」
2017年、GWEで最初の協働ロボットであるUR10が稼働を開始しました。その作業内容は、段ボール箱を配送スタックからパレットに移すことでした。このシステムの成功をきっかけに、現在GWEでは70台以上のURロボットがさまざまな作業を自動化しており、導入範囲はさらに広がっています。スムーズな立ち上げのために、同社はデジタルツインによる検証を実施しています。この過程で、すべての生産工程を事前に仮想的に計画し、 VR ラボでシミュレーションしています。
従業員に協働ロボットの導入を理解してもらうため、GWEはインフォメーション・デーを開催しました。従業員を招待し、URロボットを実際に操作して遊んでもらうことで、潜在的な不安や懸念を払拭しました。現在では、各生産エリアがそれぞれのURロボットに名前を付けているということからも、同社が協働ロボットを受け入れていることが分かります。例えば、「Schorsch」はハウジングを、「Waltraud」と 「Mariechen」はデバイスを梱包しています。
シーメンスGWEでは、製造工程の自動化が大きな成功を収めています。協働ロボットを使用することで、生産性が向上し、会社のコスト競争力が改善されるだけでなく、従業員全体のモチベーションも高まります。「ユニバーサルロボットの協働ロボットのおかげで、オートメーションが生産現場の全従業員のすぐ隣に位置するようになりました」と、シーメンス・ゲルテヴェルク・エルランゲンの生産プランナー、Harald Ell氏は述べています。
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