STAMIT s.r.o.
人材の需給ギャップを埋め、シフトの能率を高めるためにUR10を活用
01 概要
STAMIT社は機械加工の会社で、毎年4,000種類を超える加工品を製造しています。チェコ共和国のスラフコフに拠点を置くSTAMIT社は、光学業界、印刷業界、包装業界、ヘルスケア業界向けの部品を年間1,200万個製造しています。同社は、多品種少量生産ラインにUR10ロボットを導入したことにより、人員の配置が困難であった第3シフトの作業をロボットで処理できるようになりました。
02 課題
近年、STAMIT社では、既存顧客と新規顧客からの受注が増加し、注文品の柔軟な配送と品質管理の点で厳しい状況にありました。有資格の技術作業者が不足していることから、生産力を増強するためにロボット技術を導入することを余儀なくされました。
「当社の作業場における課題の1つは、3交替制の製造作業で2台のCNCツーリング・センターに部品をセットすることでした。以前は手作業であったため、各シフトでオペレーター1名が必要でした。手作業で部品をセットする作業はとても大変で疲れるため、能率を高める必要がありました。言うまでもなく、オペレーターには限界があるため、別の方法でこの課題に取り組む必要があることが明らかでした」とSTAMIT社の代表取締役Petr Mitáček氏は語っています。
ビデオ - UR10ロボット、STAMIT s.r.o.(チェコ共和国)
03 ソリューション
同社の経営幹部は、製造工程へのロボットの導入に関する実状を把握するため、同様の課題に直面しているURの顧客数社を訪ねました。さまざまな加工物のピック&プレースが可能な物理的可動範囲と適応性と多様性が決め手となり、最終的にUR10モデルを選択しました。
「私たちはユニバーサルロボットとそのプログラミングや設置のしやすさに感銘を受けました。ユニバーサルロボットはどんな作業にもすぐに導入できます。コボットは特別な安全柵がなくても安全に動作するため、大型の作業セルが必要ありません」とMitáček氏は話しています。
STAMIT社では、ロボット導入の準備として、UR10コボットを使用した作業場安全評価を行い、好結果の最終報告を受け、ES適合証明書を取得しました。実装段階では、ロボットとCNC装置間の通信設定が行われ、コボットを製造工程全体に組み込むために要した時間は全部で3週間でした。コボットは2本指のグリッパーを使って動作します。オペレーターはわずか2週間でロボットとの共同作業に慣れ、今では、装置の基本的なレイアウトや材料の設定を変えずに製造の設定を変更することができます。
04 利点
マシン・テンディング・プロセスが自動化され、技術的な問題によるダウンタイムが低減し、生産能力が高まったことで、全体的な業績が向上しています。従業員はルーチンの反復動作による作業から解放され、ロボット設置後は、従業員3名を肉体労働からより価値の高い職務へ配置換えしました。STAMIT社はUR10を利用したマシン・テンディングのアプリケーションを拡大し続け、現在は3つのアプリケーションを使用しています。
STAMIT社では、ユニバーサルロボットを活用することで、主な事業目標の1つである生産ラインの部分的な自動化を達成できました。これにより、有資格の従業員を配置できなかった職務にロボットを配置できるようになりました。経営幹部は、UR10への投資を17カ月以内で回収できると見込んでいます。
- 生産の部分的自動化の必要性
- 製品:光学業界、印刷業界、包装業界、ヘルスケア業界向けの部品
- 作業場の安全のリスク評価
- 便利なグリッパーの設置
- 異なる部品を生産するための迅速な再配置
- 有資格の従業員に代わる手段
- 技術的な問題によるダウンタイムがなくなる
- 生産効率の向上
- 従業員3名がルーチンの反復作業から解放
- 新規注文に対応可能な高い柔軟性
- 安全や組織変更のための費用が安く済み、投資回収期間が短縮
- CNCマシン・テンディング
- 電動グリッパーを使った作業
- CNCツーリング・センターへの原材料の投入と交換
- CNC装置の制御
- 完成部品のピック&プレース
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コスト効率が良く、安全で柔軟性が高い協働ロボットすなわちコボットは中小企業であっても今だかつてないほど簡単に自動化を実現します。