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Case 2 | 自動車メーカーA社
課題は「密集した生産ライン」×「安全性の確保」
フレキシブルな活用で自動化を推進した、協働ロボットとは
01 背景
A社のユニット系工場の生産ラインでも、当然ながら合理化が求められている。しかし、すでに設備が密集していて、新しいロボットを置く余裕はない。既存のレイアウトを大きく変更することが難しく、担当者はどう解決すべきか悩んでいた。
02 課題
ロボットを設置したいがスペース不足。結局、人手に頼るしかないのか…
産業用ロボットを設置するには大きなスペースが必要ですが、A社のユニット系工場では工場内のスペースが限られているという課題を抱えていました。レイアウト変更も簡単ではないため、新たな設備導入はなかなか進みません。
また、生産ラインでは、作業者とロボットが同じ空間で作業する必要がありました。そのためには、安全対策をしっかりと講じる必要があります。
生産技術部のリーダーE氏は、こう語ります。
「通常、ロボットのまわりに安全柵を設置しなければいけませんが、新たなロボットを導入したとしてもスペースの余裕はありません。どうすれば安全に作業者とロボットを共存させられるでしょう…」
さらに、組付・挿入・嵌め合わせといった熟練工の経験や勘に基づいて行われる作業は、既存のロボットでは自動化が難しいという課題もありました。
「こういった細かい作業は、どうしても人の感覚が必要になります。ロボットではうまく対応できないため、結局、人手に頼るしかありませんでした」(E氏)
このような課題を解決しなければ、作業者の負担を減らすことはできず、生産性向上も難しい状況です。生産技術部では、安全対策を強化しながら生産ラインに高性能なロボットを導入する方法を模索し始めました。
【課題のポイント】
- 工場の生産ラインがすでに飽和状態で、大型の産業用ロボットを設置する余裕がなかった
- ロボットの動作空間に作業者が入る可能性があり、安全対策が必須だった
- 組付・挿入・嵌め合わせといったカンコツ作業は自動化できず、人手に頼るしかなかった
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