All Axis Machining
UR+ の活用で
既存の加工装置へのロボット実装を短期間で実現
01 概要
All Axis Machining社は、既存設備を生かした工程自動化に取り組みました。ユニバーサルロボットの周辺機器エコシステム「Universal Robots+ (UR+)」を活用し、6つの異なる工程の自動化に成功しました。導入は非常に成功したため、All Axisは他の機械加工業者向けのロボット実装を手掛けるようになりました。
02 課題
テキサス州ダラスの小規模機械加工業All Axis社では、労働者の不足に直面し、装置のダウンタイムが発生しています。All Axis Machining社のオーナーGary Kuzmin氏は、次のように述べています。「スタッフがランチに行っている間どの装置も動いていないのを見て、腹立たしく思いました。午後5時以降はスタッフの数が減るので半数の装置しか稼働してしておらず、納期に間に合わないことがありました」
ロボット導入への大きな課題は、All Axis社の設備が古く、産業用ロボットとの直接のインターフェースがなかったことです。「産業用ロボットの周囲にはフェンスが必要ですが、床面積を無駄にしたくありません。さらに重要なのは、ロボットが1つの作業だけに縛られてしまうことです」と、Kuzmin氏が説明します。
03 ソリューション
従来型産業用ロボットを多数検討した後で、All Axis社は協働ロボットが解決策になるかもしれない、と気づきました。「ユニバーサルロボットのデモを見せてもらったところ、当社の古い装置のコントローラを介して容易に実装できることがわかりました」と、オーナーは工場内を歩きながら話します。この工場では、数多くのURロボットがCNCマシン・テンディング、研磨、バリ取り、部品検査、レーザー・マーキング、ワイヤー放電加工を行っています。
URコボットとAll Axisの装置間の通信は、UR+プラットフォームを介して行います。無料のソフトウェア開発キット(SDK)を使用することで、ユーザーは独自のプラグイン(URCaps)を開発できるようになり、コボット自体のティーチペンダントを使用して、アプリケーション全体の制御の統合が可能になります。
「ユニバーサルロボットは、このような工場でも素晴らしい仕事をしてくれました」と、ジェネラル・マネージャーのDave Perkowski氏は言います。「オペレーティング・システムは公開されていて、特許などに縛られることはありません。私たちには、通信を拡張する簡単な方法が書かれた、このマニュアルが提供されるだけです」と同氏は言い、All Axis社がTCP/IP、Ethernet、Modbus、Profinetなどのプロトコルを使用してコボットや装置とつながることを説明します。「技術的な観点から言うと、これらのすべての機能を備え、現在のシステムを利用し、その他の支援や追加のコストをかけずにロボットを実装できるなんて、最高です」と、Perkowski氏は言います。「メリットは、特別なライセンス契約料を支払う必要がないことです。URコボットを購入するだけです。URのWebサイトに登録して開発者になるだけで、必要な要素をダウンロードできます」
ビデオ - All Axis Manufacturing(米国)
04 The UR+ Platform and UR Academy
UR+を活用すれば、エンドエフェクタ、フォース・センサー、ビジョン・カメラ、その他アクセサリなどの周辺機器のロボット・アームへ装着する際の試行錯誤が不要です。UR+には、ユニバーサルロボットとのシームレスな接続が認定された100以上の製品を紹介するショールームがあります。「ショールームからグリッパとツール・チェンジャをすぐに見つけ、コボットに取り付けることができました」と、Kuzmin氏は言います。
All Axis社が最初のUR10コボットを購入したとき、1名のスタッフと1台の装置で4-5か月の納期がかかる仕事がありました。「その時点で追加のスタッフを雇うことはできませんでした。そこでロボットをCNC装置に設置すると稼働時間を増やすことができたので、2.5カ月納期を短縮できました。その仕事だけで利益が60%増加しました。ROIは約4カ月でした。稼働可能時間は、1日8時間から20時間になりました」
All Axis社はまた、高精度のレーザー・マーキング、CNC、研磨やバリ取りには、UR10の50ミクロンの精度が重要であるということを理解しました。「以前の研磨はすべて手作業でした。手作業による研磨ツールのマークの不均一な線は、常に避けられるわけではないのですが、UR10を使うと、線は完全にまっすぐでした。オペレーターは飽き飽きする要求から開放され、URアカデミーの無料オンライン・トレーニングをいくつか受講し、今ではコボットをプログラムし、操作できるようになっています」とKuzmin氏は話しています。
コボット導入プロジェクトに半年費やし、All Axis社の経営陣は新たに手に入れた専門技術を、自分たちと同じ困難に直面している他の機械加工業者にも容易に展開できることに気付きました。「まったく新しいビジネスが登場したことに、はたと気付きました。コボットのレガシー装置へのく実装は米国の製造業の原動力となるでしょう」。金属加工業界でターンキー方式のURコボット・ソリューションの統合を専門とする新会社All Axis Roboticsを設立したKuzmin氏はこのように話しています。
UR+の製品は以下で使われています。
05 製品
All Axis Machining社は、多種多様な産業に製品を提供する、総合金属加工製造会社です。現在、All Axis Roboticsを通じて、URコボット統合サービスを提供しており、ターンキー方式のソリューションをすべての標準的なマシン・ショップまたは、CNCマシン・テンディング、CNCブレーキ・プレス、自動バリ検出、ロボット研磨、バリ取り、パーツ・マーキングなど、他の製造業務に提供しています。
www.allaxismachining.comおよびwww.allaxisrobotics.com
- 既存加工装置へのコボットの実装
- CNC装置やレーザー・マーキング装置に部品を正確にセット
- 均一な研磨とバリ取り
- 安全柵なしで自動化を実現
- オペレーターによるプログラミングと操作
- プログラミングが容易
- 柔軟な配置
- プラグ&プレイなアクセサリー群(グリッパー、チェンジャーなど)
- CNCマシン・テンディング
- 品質保証
- バリ取り
- 研磨
- レーザー・マーキング
- ワイヤー放電加工のテンディング
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コスト効率が良く、安全で柔軟性が高い協働ロボットすなわちコボットは中小企業であっても今だかつてないほど簡単に自動化を実現します。